空調や換気設計に欠かせない「圧力損失」の計算。
このページでは、断面形状が円形・長方形・台形のダクトについて、オンラインで簡単に圧損計算ができるツールを提供しています。
目次
このツールでできること
- 円形・長方形・台形の断面に対応
- 流量、配管長、粗さを入力するだけ
- 摩擦による圧力損失(管摩擦損失)を自動計算
- 結果は Pa(パスカル)単位で表示
- ツールはすべて無料・ブラウザ完結
圧力損失とは?
配管内を空気が流れる際、内壁との摩擦や乱流などにより空気の圧力が下がる現象を「圧力損失」と呼びます。
これは、送風機の能力設計やエネルギー損失の評価に不可欠です。
圧損の全体像については下記をご参照ください。
あわせて読みたい

圧力損失って何?初心者向けにやさしく解説 圧力損失って何?初心者向けにやさしく解説 配管設計や空調ダクト設計でよく出てくる「圧力損失(圧損(あっそん))」。 でも、「聞いたことはあるけど、実はよくわか...
使用している計算式
圧力損失計算に用いる予測式
ダーシー・ワイスバッハの式に基づいて計算を行っています。
\(\Delta P = f \cdot \frac{L}{D_h} \cdot \frac{\rho v^2}{2}\)
- \(\Delta P\):圧力損失 [Pa]
- \(f\):摩擦係数(レイノルズ数と粗さから推定)
- \(L\):配管の長さ [mm]
- \(D_h\):水力直径 [mm](形状によって計算)
- \(\rho\):流体密度 [kg/m³]
- \(v\):流速 [m/s]
管摩擦係数の計算に用いる予測式
スワミー・ジェインの式に基づいて計算を行っています。
\(f = \left[ -1.8 \log_{10} \left( \frac{\varepsilon / D_h}{3.7} + \frac{6.9}{\mathrm{Re}} \right) \right]^{-2}\)
- \(f\):摩擦係数
- \(\varepsilon\):管表面粗さ[mm]
- \(D_h \):水力直径[mm](形状によって計算)
- \(Re \):レイノルズ数
形状ごとの水力直径計算
形状 | 水力直径 \(D_h\) の式 |
---|---|
円形 | \(D_h = d \)(直径) |
長方形 | \(D_h = \frac{2ab}{a + b}\) |
台形 | \(D_h = \frac{4A}{P}\) ※断面積\(A\)と周囲長\(P\)から計算 |
🛠 圧損計算ツール(円形・長方形・台形)
注意事項
- 出力される数値は標準空気条件(20℃・1013hPa)を仮定しています
- 局所損失(エルボや分岐)は含まれていません
- 実際の設計では安全率を考慮してください
今後のアップデート予定
- 局所損失計算の追加(エルボ・T字分岐など)
- 騒音予測・風量計算などのツールも順次リリース予定です!
最後に
このツールがあなたの設計や研究の一助になれば幸いです。
ブックマークして、いつでも使ってくださいね!