流体の密度・粘度一覧表

流体力学や伝熱計算を行うときに欠かせないのが、密度(ρ)と粘度(μ, ν) の値です。特にレイノルズ数の判定やポンプ動力の計算、配管設計では、物性値を正確に把握することが重要になります。

ここでは、代表的な液体・気体の密度と粘度を20℃・1気圧基準で整理しました。


目次

1. 密度・粘度とは?

  • 密度 (ρ, kg/m³)
    単位体積あたりの質量を表します。流体の重量計算や慣性力に関わる重要な物性です。
  • 粘度 (μ, Pa·s = N·s/m²)
    流体の「ねばり強さ」を示します。温度によって大きく変化します。

2. 代表的な流体の物性値一覧(20℃, 1atm)

液体の密度・粘度

流体密度 ρ [kg/m³]粘度 μ [10⁻³ Pa·s]
9981.00
海水10251.08
エタノール7891.20
メタノール7920.59
グリセリン12601490
灯油8201.64
軽油8302.50
ガソリン7400.60
トルエン8670.59
アセトン7910.32
ベンゼン8760.65
プロピレングリコール103658

気体の密度・粘度

流体密度 ρ [kg/m³]粘度 μ [10⁻³ Pa·s]
空気1.2050.0181
酸素 O₂1.3310.0205
窒素 N₂1.1650.0179
二酸化炭素 CO₂1.8420.0147
一酸化炭素 CO1.1650.0172
アンモニア NH₃0.7690.0098
水素 H₂0.08990.0089
ヘリウム He0.1660.0196
メタン CH₄0.6680.0110
プロパン C₃H₈1.870.0083
ブタン C₄H₁₀2.480.0085
エチレン C₂H₄1.1780.0093
アセチレン C₂H₂1.1740.0100
水蒸気 H₂O(g)0.8040.0130

3. 注意点

  • 上記の値は 20℃・1気圧基準の参考値です。
  • 温度や圧力が変わると、特に粘度は大きく変化します。
  • 設計や正確な解析では、物性表(JSMEやNISTデータベースなど)を参照することが必須です。

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